患者さんやご家族の“生きやすさ”を支える

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episode.1
患者さんの体調だけでなく、心にも寄り添う

episode.1_トランスジェンダー

外来にいらしたのは、心は男性、体は女性のトランスジェンダーの患者さんでした。担当した薬剤師は薬を処方する前にカルテを確認し、患者さんがトランスジェンダーであることを知ります。しかし、特別扱いは一切せず、患者さんの心の性別を自然に尊重した、ごく当たり前の対応を心がけました。
episode.1_トランスジェンダー母

すると一緒に来ていたお母さんが、急にボロボロと涙を流し始めました。「あなた以外に息子の心を尊重して、対応をしてくれた人はいませんでした。本当にありがとうございます。」と深く感謝されました。

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体調だけに気を配る、薬を処方するのではなく、患者さんの心や生活状況といったことも踏まえて、接しています。

episode.2
在宅医療に切り替えて、患者さんをサポートする

episode.2_高齢女性と薬剤師

長年ニシマチ薬局を利用されている80代女性のAさんと薬剤師のエピソードです。薬剤師は薬を渡すだけでなく、世間話や家族の話をして、お孫さんの写真を見せてもらうような関係を築いていました。

ある時期からAさんは歩行困難や手の震えなどの症状が悪化し、通院が大きな負担となってしまいました。変化に気づいた薬剤師は、すぐさま地域包括支援センターやケアマネージャーなどと連携をスタート。
episode.2_高齢女性

Aさんの負担を軽減するため、自ら在宅訪問サービスへの切り替えを提案し、自宅で安心して医療を受けられる環境を整えました。

Aさんからは「お薬を届けてもらえて安心しているのよ。いつも気にかけてくれる薬剤師さんにもよろしくね」という感謝の言葉をいただきました。

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来店が困難になっても、多職種連携と在宅医療という新しい形でニシマチが関わり続けることがニシマチではできます。

episode.3
患者さんの状況に合わせて、柔軟に介在していく

episode.3_電話

一人暮らしの80代患者Dさん。パーキンソン病疑いで不眠症もあり、外来と訪問診療による複数科処方で服薬管理が困難な状況でした。眠剤への依存と過剰内服も課題となっていました。

薬剤師の介入当初は信頼関係が築けておらず、「薬はいつ届くのか」と頻回に電話がかかってきました。数か月が経つと、転倒リスクを考慮して部屋に飾られていたジオラマが撤去され、生活空間が簡素化されていました。手の動きも悪くなり、病状の進行がうかがえる状態でした。そこで毎週の訪問に変更し、外来通院日に合わせてタイミングを調整。他科処方との用法調整や、生活状況に応じた一包化、薬ケースでの管理提案など、きめ細かなフォローを継続しました。
episode.3_薬剤師を紹介

徐々に頻繁だった電話は止み、訪問のたびに「いつもありがとう」と感謝の言葉をかけてくださるようになりました。

その後、症状悪化により施設入居が決定。薬局は継続訪問が可能となり、入居当日に薬の確認と情報共有のため訪問すると、Dさんが施設スタッフに「この薬剤師さん、すごく親切に対応してくださるんですよ」と自ら紹介してくださいました。深い信頼関係を築けたことを実感した瞬間でした。

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患者さんの生活環境や服薬状況など踏まえて、総合的にサポートを行っています!