一人暮らしの80代患者Dさん。パーキンソン病疑いで不眠症もあり、外来と訪問診療による複数科処方で服薬管理が困難な状況でした。眠剤への依存と過剰内服も課題となっていました。
薬剤師の介入当初は信頼関係が築けておらず、「薬はいつ届くのか」と頻回に電話がかかってきました。数か月が経つと、転倒リスクを考慮して部屋に飾られていたジオラマが撤去され、生活空間が簡素化されていました。手の動きも悪くなり、病状の進行がうかがえる状態でした。そこで毎週の訪問に変更し、外来通院日に合わせてタイミングを調整。他科処方との用法調整や、生活状況に応じた一包化、薬ケースでの管理提案など、きめ細かなフォローを継続しました。